淡々と

行動範囲が狭い主婦の静かな日々のあれこれ。家族のしあわせ、シンプルライフ。

藤川球児の25球

NumberのベストセレクションIを少しずつ読んでいるところで、山際淳司氏の名文「江夏の21球」に思わずホロリとした。昭和54年近鉄対広島の日本シリーズ第7戦9回裏江夏登場。ピッチャーはしんどい稼業だわ。時としてすごいドラマを見せてくれる。

昨日の横浜戦9回表はまさに「藤川球児の25球」だった。ここのところ疲れが溜まっているのか3人で抑えることが少ないのも確かだけれど、やはり最後の最後はどうしても矢野選手にマスクをかぶってもらいたい、という気持ちが高ぶってしまったのかな。リーグ優勝がかかった負けられない試合で2点リードしていたもののツーアウト、ランナーなしの状況でなければこの日一軍登録された矢野登場はありえなかったし、でも師匠矢野さんのミットに最後は自分が絶対に投げるつもりで藤川くんは登場したんだろうな。9回に地鳴りのように響いた矢野コールがプレッシャーを増幅させた、という向きもあるが、ファンの気持ちの高まりは止められないし、テレビの前の私も矢野の出番を心待ちしていた。

今季甲子園最終試合、矢野選手の引退セレモニーを控え、2者連続フォアボールの後スリーランホームランで逆転され、その瞬間自力Vが消えた。試合に負ければ私は荒れるけど唯一の例外が藤川球児で、藤川球児で負けたら仕方ない、と常々思っている。昨日も仕方ない、と思えた。あまりにも悲劇的な結果に藤川くんの心中察するに余りある。それでも頑張れ!

そして矢野選手本当にお疲れ様でした。引退セレモニーで涙してしまった。甲子園で矢野さんがまた活躍する姿を早く見たいです。