淡々と

行動範囲が狭い主婦の静かな日々のあれこれ。家族のしあわせ、シンプルライフ。

シンプルに暮らす整理術

整理整頓や収納お片づけに関する本は結構読んでいる。だからおおよその方法論ははわかっている。ただうまく実践できないだけ。一番重要なことはモノを持たないこと。モノを増やさないためにはそういう類の本を買ってはいけない。節約特集の雑誌を買うことがそもそも無駄遣い、というのと同じで。でも今年こそは!と自分に活を入れるためにクニエダヤスエさんの本を買ってみた。

クニエダヤスエさんは高名なテーブルコーディネーター。大昔に母が持っていたクニエダヤスエさんの美しいテーブルコーディネートの本をよく眺めていた。うっとりするようなテーブルは素敵。でも私自身はテーブルクロスは苦手で、食事時にテーブルマットをセットし、食器を載せるだけ。テーブルクロスは部屋の印象を左右するくらい存在感があるものゆえなかなか選べない、というのもあるがボロボロの食べこぼしや染みのことを考えると我が家では無理そう。

そんなクニエダヤスエさんはテーブル周りの収納をどうしているのだろう、と興味津々で読んだのだが、結論から言うと無理無理、私には絶対に無理な世界でした。

クニエダヤスエさんはとにかく几帳面でマメな方。テーブルクロスだって使ったらすぐに洗濯し、四つ折にして天日で乾かし、暫くしたら裏返しにして乾かし、生乾きのままアイロンをかけた後またハンガーにかけ干す。野菜をたっぷり食べたいので二日に一度買い物に行き、新鮮な野菜を買ってきたらすぐに洗い、作る予定の料理に合わせた切り方をして密閉容器に保存。膨大な郵便物はその日のうちに開封しすべて処理。細々としたモノ(決して少なくない種類と量)はすべて箱や引き出しにしまい、何があるかわかるようテプラを貼っておく。などなど。新たに学んだこと。テーブルクロスとキャンドルの色は必ず合わせるそうだ。

同じように美意識の高い写真家のご主人の話がよく登場するのだが、最後に「人生をリセットする整理術」として、実は7年前に愛するご主人に先立たれ、遺品を整理するくだりがあった。クニエダヤスエさんですら整理するのに1年3ヶ月かかったそうだ。モノを整理することで心を整理することができます、とこの本を書いた時クニエダヤスエさんは70代で周りは未亡人ばかり。人生を再スタートするために亡き夫のモノを整理することが大切だと説いていた。

逆に妻に先立たれた夫は、妻の遺品を整理することが出来ないような気がする。なんとなく、何年経ってもそのままの部屋で生きてしまいそう。妻達は年を取ってきたら少しずつ自分で身辺整理を始めた方がいいのかも。