緊急事態宣言

ようやく緊急事態宣言が発表された時、あ～、これが日本式なのかな、と合点がいった。

「早く緊急事態宣言を！」の世論形成を慎重に見極めつつ、粛々と各方面に根回しながら、まず「緊急事態宣言の準備」に入ったことを表明し、更に各方面との調整を計った上で、緊急事態宣言に踏み切る。

遅きに失した感があるし、対応に不備が、の声が多数聞こえるが、何をやっても文句や批判は避けられないし、不利益を被る人は必ず存在するのだ。でもこれが日本のやり方なのかもだな～、と妙に納得。

2月下旬に安倍首相が突然全国の学校に対し臨時休校を「要請」した時は非難の嵐だったけれど、正直言って私には世間の皆さんのお怒りポイントがよく理解できなかったのだ。

あまり清潔とは言い難い教室や体育館に、生徒達が密集して長時間活動を続ければ、あっという間に感染爆発するのでは？と心配していたし、突然の発表により事の重大さを国民に周知することができたのでは？と思っていて、臨時休校になってよかった！と単純に安堵していた。

でもそんな親は少数派だったようだ。いかなる状況下においても、トップダウンで大きな決断、問題は走りながら考える、というのは日本では好まれないのかな。

今回の緊急事態宣言の対象になった7都府県に、福岡県も含まれていたのが意外だった。昨年大相撲九州場所のチケットを夫が入手してくれたので、弾丸ツアーを催行した。私にとって初めての福岡は、とても住みやすそうな街、という印象。地下鉄や電車、道路、商業施設、公園など、首都圏と比べて人口密度が低く、ソーシャル・ディスタンスがいい感じに保たれている福岡でも緊急事態だなんて。

2日目は、海の近くに移り住んだ夫の叔父夫婦を訪ねた。海岸沿いを車で案内してもらい、二見ヶ浦の絶景を眺めながらイタリアンレストランでランチを楽しんだ。昨年は旅行が続き、遊び過ぎかしら、と少し迷ったのだが、行ける時に行ってよかった。